以前彼氏と温泉旅行に行きました。

その温泉宿は露天風呂がある旅館。

温泉が大好きな私の一番の楽しみは、

夜に入る露天風呂も良いんですけど、

寝起きに入る早朝の露天風呂。

これが最高に気持ち良いんです。

旅行した季節が冬だったので、とても寒かったんですけど、

寒さが裸の肌に張り付くなか、暖かい露天風呂に入るのは

本当に最高に気持ち良いんです。

しかしそこでご一緒した年配のお客さんたちには、

ちょっと唖然とさせられました。

さすがおばさんパワーって感じで。

最初は仲が良い熟年夫婦の会話からはじまったんです。

「ママー、景色はどおー?」

っと、年配の男性の声が、仕切の向こうから。

「景色いいわよー、○○川が素敵なのー」

奥さんがこっちから返事。

「こっちは山の風景だよ、○○川いいね、そっち見に行きたいなー」

「変な事、言わないのー、ほかのお客さんが居るのよー」

奥さん、苦笑いで周りを気にして、別の年配客が会話に割り込んで、

「いいですよー、ご主人もこっち、いらっしゃいよー」

「あぁー、いやー、やめときます、そこまで自信ないなー」

「あらぁ、自信って。

だったらこっちで、自信つけてさしあげますよー、いらっしゃいよー」

自信つけてさしあげるって、何すんの、私、吹き出して、

皆さんも、その奥さんも大受け、大笑い、男性客の笑い声も聞こえました。

「ママー、山の景色もいいよー」

主人が笑いながら

「そーね、私がそっち行こかー」

奥さんも可笑しさこらえてます。

それから、脱衣所に行って戻ってきた奥さんを見て、

びっくり、バスタオルを軍艦巻きにしてるんです。

本当に、男性露天風呂に行くんですかって感じ。

仕切壁の真ん中のドアを開けて、さっさと男湯に行っちゃって、女性客みんな、

「えー」

とか

「ひゃー」

とか叫んで大騒ぎ、大爆笑。

男性風呂は、会話が中断して、シーンとなったようでした。

露天風呂の仕切壁のドアのサムターン、

こちら側からだけ、開けることが出来たんです。

すかさず、そのドアを少し開けて、向こうを覗いてる人がいて、

こっち振返って、にこって笑いました。

奥さんは、すぐ、5分くらいでこっちに戻って来ました。

「お騒がせしましたー、さきにあがりまーす」

笑いながら、そう言って、脱衣所に上がりました。

一緒に温泉に行ってた彼に、後で聞いたら、

くつろいでた男性客たちが、あわてて前を隠した人もいたそうですが

奥さんに堂々と見られてた人もいたそうで、

その奥さん、バスタオルが湯の中でフワフワめくれて、

黒い陰毛が、ちらちら見えてたそうです。
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